【2025年10月】月間新刊五つ星|おすすめ絵本&児童書

【2025年10月】激推し新刊!絵本&児童書【10/1~10/31 読了】

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りす

小学生向けを中心に、幼児の良書もセレクト。物語だけでなく、理系ジャンルや普段あまり興味を持たなかった分野でも、新たな魅力を発見できる一冊に出会えるはずです。

くり
くり

まずはフィクションからだよ!

『どうぶつだあれかな』

柿本幸造 絵  はせがわさとみ 文    Gakken  2025/9
1歳
新版。らいおんのぼうやと動物たちとのあてっこ遊び。繰り返しが楽しく、あたたかい絵が心に残る。

『みんなおやすみ』

柿本幸造 絵  はせがわさとみ 文    Gakken  2025/9
1歳
新版。お月さまが世界を見守りながら「おやすみ」を伝える静かな夜の物語。やさしい色合いと穏やかな語りにあふれる安心感。

『のりものなあにかな』

柿本幸造 絵  はせがわさとみ 文   Gakken  2025/9
1歳
あたたかみのある絵で街を歩く親子。次々に現れる車をあてっこしながら進む、優しいのりもの絵本。

『うっかりくまさんたちのおかしなおんがくかい』

へんみあやか さく         Gakken   2025/9
3歳
持ってきたもので演奏するくまたちの音楽会。とぼけた表情とナンセンスな展開が笑いを誘う、ユーモアあふれる一冊。

『ひぐま』

あべ弘士 作      ブロンズ新社      2025/9
3歳
冬眠中に生まれたひぐまの子が春を迎えるまでを力強く描く。著者の色彩と筆致が生命の神秘と母の愛を鮮やかに伝える。

『くまくんこぐまくんのおいもほり』

乾栄里子 作 松田奈那子 絵    文溪堂   2025/9
3歳
焼きいも?てんぷら?くまたちが作る秋のごちそう。ずらりと並ぶラストが楽しい、秋の読み聞かせにぴったりな絵本。

『おちばでおえかき』

野口満一月 さく 福音館書店  2025/10
3歳
落ち葉で遊ぶ姉妹の姿を通して、秋の色やぬくもりを感じる絵本。日本画の美しい色彩が印象的で、お話会にもぴったりの秋の一冊。

『ぽかぽかや : せいろサウナ』

たにむらのりあき  作     福音館書店      2025/10
3歳
せいろのサウナで肉まんや餃子たちがぽかぽかに! 迫力ある個性的な絵とユーモラスな展開が楽しい、見て笑える美味しい絵本。

『ふたつのたいようとほしくずのパン』

まつむらまさこ 作  松村太三郎 絵      復刊ドットコム   2025/9
4歳
心をこめて焼いたパンが奇跡を起こす。温もりと誠実さが香る名作。何度でも味わいたい一冊。

『バルレッタのふしぎな大おとこ』

トミー・デ・パオラ 再話・絵  福本友美子 訳     光村教育図書  2025/9
5歳低学年
町を守る大おとこの像を描く昔話。クラシカルな絵と温かい語り口が魅力の、美しく心地よい物語。

『がんばれ!はこねとざんでんしゃ』

もちだあきとし しゃしん  せきやゆうこ ぶん     小峰書店  2025/9
5歳~低学年
車窓からの景色や鉄道の魅力を存分に味わえる写真絵本。登山電車の旅を追体験できる、美しく臨場感あふれる一冊。

『じかんはともだち』

てづかあけみ  作      偕成社    2025/9
5歳~低学年
時間の概念をカラフルな絵でわかりやすく伝える。秒から一年、命の時間までをやさしく描く、「今日」の大切さがわかる本。

『そらのさんぽ』

石津ちひろ 詩  荒井良二 絵      岩波書店    2025/8
低学年
荒井良二の明るい絵とともに、石津ちひろの自由な詩20編を収録。心が弾む素朴で色鮮やかな詩集絵本。

『ダニーさんのちゃぶだい』

なるかわしんご さく       イマジネイション・プラス           2025/8
低学年~小学生
戦争を経験したダニーさんは日本で家具職人に。穏やかな語りとやさしい絵で、平和を見つめ直す物語。

『ぼくのおじいさん』

飯野和好 作     偕成社    2025/10
低・中学年
秩父の山での祖父との日々を温かく描く。丁寧な筆致と美しい色彩が、失われつつある暮らしの記憶をやさしく伝える。

『因果ばなし』

小泉八雲 原作   円城塔 翻案  中川学 絵     東雅夫 編     岩崎書店     2025/10
中学年
大名の妻と側室をめぐる因果の物語を、美しくも鋭い絵で描き出す、古典的雰囲気と現代的感覚が同居する一冊。

『モンスター・チャイルド』

イジェムン 作  山岸由佳 訳  スカイエマ 絵      評論社   2025/8
高学年
変異する病と向き合う少年少女の物語。恐れや差別と葛藤しながら、自分らしさと勇気を取り戻す感動作。

『タトゥーママ』

ジャクリーン・ウィルソン 作  ニック・シャラット 絵  小竹由美子 訳    岩波書店     2025/8
高学年・中学生
全身タトゥーの母と向き合う少女たちの葛藤と成長を描く。過酷ながらも愛あふれる作品。

くろ
くろ

ここからはノンフィクション!

『きのこってなんだろう?』

小林路子 さく    福音館書店      2025/9
4歳~低学年
美しい絵で、きのこの成長や朽ちる仕組みをやさしく解説。身近なきのこの多様性も楽しめる。

『お月さまいつもありがとう : 地球の生きものと月のはなし』

メリッサ・スチュワート 文  ジェシカ・ラナン 絵  まつむらゆりこ 訳  吉村崇 解説・監修     福音館書店     2025/9
低学年~小学生
月の満ち欠けが生き物の暮らしに与える影響を美しい絵で紹介。科学的解説も充実した、自然の営みを感じられる絵本。

『嗅ぐのが楽しくなる 鼻のひみつ』

今泉忠明 監修   さいとうあずみ 文と絵      創元社    2025/9
中・高学年~
鼻の働きや動物の不思議な鼻を楽しく学べる一冊。ゾウが案内する可愛らしいイラストも魅力的。

『ファッション革命 : めざせ!持続可能なスタイル』

レイナ・デライル 文  天沢逸里 日本語版監修  佐藤淑子 訳  玉川大学出版部   2025/9
高学年~
ファッション産業が抱える環境やたくさんの問題点をわかりやすく紹介し、子どもでもできる具体的な行動を示す、未来を考えるきっかけになる一冊。

『ルッキズムってなんだろう? : みんなで考える外見のこと』

西倉実季 著        平凡社    2025/8
中学生~
「ルッキズム」について、意味や背景、解消へのヒントを多角的に考える入門書。対話形式で思考を促し、考え続けたくなる一冊。

月間新刊五つ星 2025/10月号総評! 

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りす

10月は、季節を感じる温かい作品が多く並び、秋の深まりとともに心がほっとする読書時間を楽しめる月となりました。

フィクションでは、のんびりとしたあたたかさを感じさせる低年齢向けの物語が印象的で、日常の小さな喜びを丁寧に描いた作品が多くそろいました。
一方、高学年向けの二作品はいずれも社会的メッセージの強い海外の作品で、物語としての完成度の高さとともに、問題の重さが胸に残るものでした。
全体として『じかんはともだち』は、時間の概念や感じ方を見事に描き出した秀作で、ブックトークなどで小学生にも紹介したい一冊。大人にも“時間の大切さ”をあらためて実感させてくれる素敵な作品です。

ノンフィクションでは、この季節にふさわしいテーマの作品が楽しめました。
『ルッキズムってなんだろう? : みんなで考える外見のこと』は中学生向けとして紹介していますが、高学年から一般の方にも広く読んでほしい良書です。変化し続けるテーマを、研究者の解説とともに深く考える機会を与えてくれる一冊でした。

年末に向けて出版物も増えていく時期。秋の夜長には、さまざまな本と向き合いながら、自分なりの読書の時間を重ねていきたいと思います。

くり
くり

次回も15日くらいを目安にしています。

くろ
くろ

11月の五つ星も、見てもらえると嬉しいです!

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