- 【2025年9月】激推し新刊!絵本&児童書【9/1~9/30 読了】
- 『チンパンくんはもうおにいちゃん』
- 『どきどきしてる』
- 『おおかまきりのなつ』
- 『ふしぎなはごろも』
- 『ランドリーの迷子たち』
- 『おれたちのラストイヤー』
- 『灰とダイヤモンド』
- 『はじめてであうきょうりゅう』
- 『おおじしんからいのちをまもるえほん : 親子で学ぶ「そのとき」どうする?』
- 『こわい浮世絵おばけやしき : さがしえほん』
- 『てんぐさ : だいかつやくうみのまっかなかいそうたち』
- 『わたしの体におこることなんでもガールズトーク!』
- 『赤い日 : じいちゃんの見た戦争』
- 『おいしい!がわかる小学生からのお菓子の科学 : 夏休みの自由研究からお菓子づくりのこつまで、たのしく学べるレシピと科学のおはなし』
- 『こどものための防災教室 : 過去の災害から学ぶ本』
- 『はじめて神経をみたサンティアゴ・ラモン・イ・カハール : 芸術を愛したいたずら少年がノーベル賞科学者になるまで』
- 『ひめゆり学徒だった山内祐子さんが沖縄の高校生に伝えたこと』
- 『もしも君の町がガザだったら』
- 月間新刊五つ星 2025/9月号総評!
【2025年9月】激推し新刊!絵本&児童書【9/1~9/30 読了】

胡桃幼書堂オーナーりすです!2025年9月に読了した96冊から、くり&くろが紹介した作品を含む特におすすめの五つ星18冊を厳選しました。
小学生向けを中心に、幼児の良書もセレクト。物語だけでなく、理系ジャンルや普段あまり興味を持たなかった分野でも、新たな魅力を発見できる一冊に出会えるはずです。
親子での家庭読書の参考に、また学校司書の方の選書の参考にもぜひ活用していただきたい素晴らしい本です。ぜひお気に入りの一冊を見つけてください!

まずはフィクションからだよ!
『チンパンくんはもうおにいちゃん』
穂高順也 さく 西野沙織 え 教育画劇 2025/8
3歳~
初めての登園をユーモラスに描き、温かみのある絵に心が和む。入園を楽しみに変えてくれる絵本。
『どきどきしてる』
たけがみたえ 著 偕成社 2025/8
3歳~
力強い木版画と色彩が躍動し、生きものの鼓動を伝える。読む人の心にもドキドキが響く命の本。
『おおかまきりのなつ』
谷本雄治 文 サトウマサノリ 絵 文溪堂 2025/8
4歳~低学年も
敵だらけの幼少期から堂々たる狩人になるまで、波瀾万丈の一生をリアルに描く、カマキリの魅力に引き込む絵本。
『ふしぎなはごろも』
蔡皋 作・絵 石田稔 訳 徳間書店 2025/8
5歳~低学年も
絵画から生まれる不思議な力と夫婦の絆。色彩豊かな絵と勧善懲悪の物語が魅力の民話絵本。
『ランドリーの迷子たち』
シャネル・ミラー 作・絵 ないとうふみこ 訳 ほるぷ出版 2025/7
中・高学年~
洗濯物の落とし主探しに大奔走。移民として差別や孤独に向き合いながら、友情を育む少女たちの夏。
『おれたちのラストイヤー』
マット・グッドフェロウ 作 ジョー・トッド=スタントン 絵 小林玲子 訳 評論社 2025/7
高学年~
ネイトの心の揺れと日常を詩で描く、友情や家族の絆が胸に響く小学生最後の物語。
『灰とダイヤモンド』
東曜太郎 作 中島花野 絵 岩崎書店 2025/6
高学年~
戦後東京の混乱と再生を背景に、少年たちの出会いと別れを描く力作。時代の息づかいを伝える貴重な物語。

ここからはノンフィクション!
『はじめてであうきょうりゅう』
バスチャン・コントレール 作 真鍋真 訳 岩波書店 2025/7
4歳~
色彩を絞ったステンシル画で、恐竜のくらしや大きさを楽しく学べる絵本。
『おおじしんからいのちをまもるえほん : 親子で学ぶ「そのとき」どうする?』
清永奈穂 監修・文 石塚ワカメ 絵 KADOKAWA 2025/8
5歳~低学年も
親子で地震に備える防災絵本。被災から避難所生活まで、実践的な知識とイラストで学べる。
『こわい浮世絵おばけやしき : さがしえほん』
太田記念美術館 解説・監修 講談社 2025/7
5歳~小学生
妖怪が描かれた浮世絵で楽しむ探し絵。遊びながら美術の魅力に触れられる。
『てんぐさ : だいかつやくうみのまっかなかいそうたち』
田中次郎 青木優和 文 畑中富美子 絵 仮説社 2025/8
低・中学年~
天草の魅力爆発。ひみつを学べる絵本。写実的な絵と豊富な情報で、海藻の世界に引き込まれる一冊。
『わたしの体におこることなんでもガールズトーク!』
イダ 作 かみやにじ 訳 高橋幸子 日本語版監修 偕成社 2025/7
中・高学年~
思春期の体や性の悩みをユーモラスに語り、共感と安心を与えてくれる女子への心強い応援本。
『赤い日 : じいちゃんの見た戦争』
長田真作 作 汐文社 2025/8
中・高学年~
祖父の体験をもとに、呉空襲と原爆の惨禍を描いた渾身の絵本。静かな言葉と迫力ある絵が、戦争の現実を胸に刻む。
『おいしい!がわかる小学生からのお菓子の科学 : 夏休みの自由研究からお菓子づくりのこつまで、たのしく学べるレシピと科学のおはなし』
木村万紀子 著 柴田書店 2025/7
中・高学年~
実験とレシピでお菓子作りの科学を楽しく学べる本。理科の知識も身につき、美しいレシピにうっとり。
『こどものための防災教室 : 過去の災害から学ぶ本』
今泉マユ子 著 理論社 2025/8
中・高学年~
シリーズ。過去の災害体験をもとに考える力を養う一冊。構成がすっきりと整理されており、大変理解しやすい。
『はじめて神経をみたサンティアゴ・ラモン・イ・カハール : 芸術を愛したいたずら少年がノーベル賞科学者になるまで』
クリスティン・アイヴァーソン 作 ルチアーノ・ロサーノ 絵 坪子理美 訳 化学同人 2025/8
中・高学年~
サンティアゴ・ラモン・イ・カハールの生涯を描く伝記絵本。芸術と科学が結びつく軌跡を、美しいスケッチとともに楽しめる。
『ひめゆり学徒だった山内祐子さんが沖縄の高校生に伝えたこと』
渡辺考 著 講談社 2025/8
高学年~
女子学徒隊の山内祐子さんの証言を通し、沖縄戦の過酷な現実と命の尊さを伝える。
『もしも君の町がガザだったら』
高橋真樹 著 ポプラ社 2025/7
高学年・中学生~
小学生から理解できるパレスチナ問題入門。背景から現状まで整理され、考える第一歩に最適な一冊。
月間新刊五つ星 2025/9月号総評!

9月も多くの魅力的な新刊がそろい、心に残る作品が数多くありました。どの本も深いテーマ性や新しい視点を持ち、読後に余韻を残す充実の月となりました。
『おれたちのラストイヤー』は新しい感覚を届けてくれる一冊で、この鮮烈な読書体験をぜひ若い読者に味わってほしいと思います。
一方ノンフィクションでは、戦争関連から防災まで充実したラインナップがそろいました。防災月間にふさわしく、「もし災害が起きたら…」と改めて考えるきっかけを与えてくれる良い作品に出会えました。
そして何より、『もしも君の町がガザだったら』は今月の一冊として外せません。10月のイスラエル人人質解放を受け、和平への大きな一歩が刻まれた今、子どもたちにもこの現実を正しく理解してほしいと思います。
暑い夏が終わり、いよいよ読書の秋へ。来月も、みなさんに心に残る一冊をご紹介できるよう、たくさんの本と出会っていきたいと思います。

次回も15日くらいを目安にしています。

10月の五つ星も、見てもらえると嬉しいです!

